昭和40年代の日本のヒット曲
昭和40年代の日本と言えば、後に「いざなぎ景気」と言われる高度経済成長期に突入したり、1970年(昭和45年)には大阪万博が開催されたりと、非常に活気にあふれていた時代だったようなイメージがあります。
また、音楽的にもエレキギターのブーム、グループサウンズブーム、フォークソングブーム等の中から後の日本の音楽シーンに強く影響を与え、そしてまたリスナーの方たちの記憶に残る作品たちが数多く生まれた時代でした。
本特集では、そんな日本の昭和40年代の名曲たちをご紹介します。
当時をリアルタイムでご経験された方にも後追い世代の方にもお楽しみいただけるよう、できるだけ幅広く選曲してみました。
ぜひお楽しみくださいませ。
もくじ
昭和40年代の日本のヒット曲
恋の季節ピンキーとキラーズ
ピンキーとキラーズのデビューシングルで1968年(昭和43年)7月リリース。
ボサノヴァ調のリズムの上にシンプルながら印象的なメロディが踊る名曲ですね!
当時、まだこういうラテン調のリズムを導入した歌謡曲の楽曲は少なかったと思いますので、リアルタイム世代の方にとってはとても新鮮に感じられたのではないでしょうか。
ボーカルを務める今陽子さんの歌唱力、歌唱表現力も非常に秀逸ですね。
個人的には、キラーズという、一瞬「ヘヴィメタルバンド!?」と思ってしまうようなバンド名の由来が一番気になるところですなんですけどね(笑)。
レッツゴーライダーキック藤岡弘
日本の特撮ドラマの金字塔『仮面ライダー』の主題歌ですね!
同作品で主演を務められた藤岡弘さんの歌唱によるものと藤浩一(後の子門真人)さんの歌唱によるものがリリースされました。
ちなみにリリースは1971年(昭和46年)5月でした。
仮面ライダーシリーズは、この後、現在まで続く長寿シリーズとなっていますが、そのドラマのヒットにこの主題歌が果たした功績も非常に大きかったのではないかと思います。
この曲、後にさまざまなアーティストによるいろんなアレンジのものがリリースされていますので、ご興味のある方はぜひ調べて聴いてみてくださいね!
ちなみに筆者はRIDER CHIPSによるハードなアレンジのものがお気に入りです(笑)。
君といつまでも加山雄三
永遠の若大将(?
)加山雄三さんの通算5作目のシングルで1965年(昭和40年)12月リリース。
当時、300万枚を超えるセールスを記録し、1966年の第8回日本レコード大賞を受賞しました。
また同曲は加山さんご本人が主演された映画『エレキの若大将』主題歌をはじめとして、その他にも多くの映画やTVドラマ等でも使用されています。
間奏パートで入るセリフパートの最初の言葉は流行語にもなりました。
これはリアルタイム世代でない方でもご存知の方が多いのではないでしょうか。
筆者が今、本稿を書くためにこの曲を聴いて思うのは、やはりなんと言っても加山さんの非常に説得力と深みのある歌声!
美しいメロディと歌詞の情景描写も手伝って、夕暮れの情景が目に浮かぶようです。
まさに時代を超えた名曲ですね!
わたしの青い鳥桜田淳子
桜田淳子さんの3枚目のシングルで1973年(昭和48年)8月リリース。
桜田さんは、この曲で第15回日本レコード大賞最優秀新人賞・第4回日本歌謡大賞放送音楽新人賞という、当時の2大タイトルを初め、この年の各音楽賞の新人賞を総なめしたそうです!
まさに昭和のアイドル歌謡の金字塔のような楽曲ですね!
青い鳥の鳴き声を模したような歌詞も印象的ですね。
この曲をリリース当時の桜田さんはまだ10代でしたが、10代でこの歌唱力はなかなかスゴイのではないでしょうか。
昭和のアイドル歌手の実力の高さを感じさせてくれる一曲ですね。
モナリザの微笑みザ・タイガース
日本のグループサウンズ、ザ・タイガーズの3枚目のシングルで1967年(昭和42年)8月リリース。
この楽曲のリリース当時、まだ現在のオリコンチャートは存在しませんでしたが、『ヤング・ミュージック』誌(集英社発行)で1位を獲得したことあるそうです。
美しく切ないメロディーに乗ってステキに響く沢田研二(ジュリー)さんの歌声が非常に印象的です。
当時の音楽、現代の楽曲に比べると演奏時間も非常に短く、この曲も総演奏時間は3分弱ですが、短い曲の中でしっかりと起承転結があり、また楽曲世界観の情景描写なども存分に表現されているところが驚きです。
これもまた昭和の名曲!! ぜひお楽しみください!
帰ってきたヨッパライザ・フォーク・クルセダーズ
日本のフォークグループ、ザ・フォーク・クルセダーズのデビューシングルで1967年(昭和42年)12月リリース。
特殊加工(?
)されたボーカルパートと奇想天外な歌詞がすごく印象的な昭和の名曲ですね。
このボーカルパートの加工、現代のスタジオテクノロジーならピッチ修正プラグインなどを使うことで簡単に実現できますが、そんなスタジオテクノロジーもなかった時代によくやったなぁ…というのが、普段からスタジオワークでサウンドメイクしている立場からの筆者の素直な感想です(笑)。
おそらくテープの早回しによるものと思いますが、バックトラックとの微妙なテンポやピッチの調整など非常に難しかったであろうことは想像に難くないですね。
ま、そんな専門的なことはともかく、聴き流しているだけでも楽しい気持ちにさせてくれる名曲なので、ぜひお楽しみください!